『婦人科がん治療における腹腔鏡手術のあり方と展望』
婦人科がんに対する腹腔鏡手術は、外科領域や泌尿器科領域と比較して、国内での導入の遅れが指摘されてきました。この背景には、女性生殖器の解剖学的位置や病気の進展経路など腫瘍特異的な問題の他、技術継承の困難性に伴う均てん化の問題等が存在していましたが、2014年4月に子宮体がんに対する腹腔鏡下手術が保険診療として認可されたことで、婦人科がんに対する腹腔鏡手術は急速な拡がりをみせています。一方で、本邦では婦人科腹腔鏡手術の名手が必ずしも悪性腫瘍に精通しているとは限らず、専門性の観点から種々の課題も抱えています。今回は、腹腔鏡手術と悪性腫瘍のいずれにも精通した講師の方々にご講演をいただき、婦人科がん治療における腹腔鏡手術教育に関してあり方と展望について考える会にしたいと思います。