明治薬科大学特別講演
『がん治療の新技術~中性子捕捉療法とドラッグデリバリーの応用~』
中性子捕捉療法では、それだけでは治療効果のない熱中性子とホウ素原子が反応してアルファ線を生じ、腫瘍細胞に障害を与えます。アルファ線は、1ミリの100 分の1 の距離しか影響がないため、腫瘍組織にホウ素薬剤を集めるドラッグデリバリーの仕組みも大切になってきます。中性子捕捉療法は、脳腫瘍や悪性黒色腫、等への臨床研究が実施中ですが、肝臓癌や乳癌の再発腫瘍への応用も検討中です。今回は、私達が研究を行っている中性子捕捉療法とドラッグデリバリー治療についてご紹介いたします。