現在、本邦における女性の乳癌の罹患率は数ある癌腫の中でも第１位であり、そして増加の一途をたどっている。その一方、サバイバーも多く存在しており、5〜10年という長期に渡る薬物療法を余儀なくされている方も多い。その結果、薬物による卵巣機能低下、胎児への影響から、妊娠をあきらめざるを得ない患者も多い。女性の社会への進出が進み、晩婚化と高齢出産の傾向がみられている中で、生殖年齢にある乳癌患者においては、治療後の不妊はサバイバーシップ上のQOLに深く影響を及ぼす重要な問題である。この講演会を通じて、妊孕性温存の意義を理解し、「性と生殖に関する権利」と「治療を受ける権利」について改めて考え、このような患者に対しての専門領域の枠組みを超えた取り組みへの第一歩としたい。

日時

2016年12月15日(木) 18：00～19：00

場所

岩手医科大学創立60周年記念館9階第二講義室

主催

がんプロフェショナル養成基盤推進プラン （順天堂大学・島根大学・鳥取大学・岩手医科大学・東京理科大学・明治薬科大学・立教大学）

お問い合わせ

岩手医科大学医学部教務課：がんプロ担当