昨今、国内では経済的な成長戦略における第三の矢としての新しい事業、いわゆるベンチャー企業の積極的な創出がうたわれ様々な政策が進められています。特に、大学や研究所は新時代のイノベーションを担う中心的な組織として定義され、新技術を用いた新事業を創出する拠点としての役割やその期待値は政策的にも高まってきています。他方、大学等で開発された新しい技術の事業化の道程には実際的な困難さやリスクが散在しており、それらに対して十分な対応ができる人材や組織の育成が急務です。

今回の講師である中野氏は、米国ブルックヘブン国立研究所のAGS加速器を用いた原子核実験に従事した元研究者で、現在は技術商業化に特化したNPO法人である米国バテル記念研究所配下のベンチャーキャピタル（360ip社）で技術の商業化に専念するベンチャーキャピタリストです。中野氏は、これら国内外の様々なイノベーション創出政策に関与しながら新規技術の商業化に従事しており、元理系人としての立場からイノベーション創出・ベンチャーによる起業の実態についてお話を頂く予定です。